こんにちは、いもてぃーです。
先々月に京セラの T PROOF(ティープルーフ)というフィルムカメラのレビューをしました。
フィルムカメラで撮るのはほんと久しぶり。
カメラにフィルムを装填して撮影していると何だか楽しくなってしまい、現像に出して出来上がった写真を見て「フィルムっていいなぁ」なんて思っていました。
すると・・・
「まだ何台かフィルムカメラ持ってるよな・・・」
「それらすべてにフィルムを入れてひと通り撮ってみたらどうかな」
などという病的な発想が頭をよぎりました。
「いかん、いかん」そんなことをしたら底なし沼に自ら足を突っ込むようなものである。
しかし、T PROOF(ティープルーフ)のときに買ったフィルムがまだ残っている。
「とりあえずこのフィルムを使ってしまわないともったいない」
という大義名分を胸に私は一台のカメラを防湿庫の中から選び出しました。
そのカメラはXA2といいます。
というわけで能書きが長くなってしまいましたが今回はオリンパスのXA2のレビューをしたいと思います。
オリンパスXA2とは
オリンパスXA2が発売されたのは1980年の6月で、今から40年近く前のカメラです。
前年の1979年に発売されたXAが絞り優先のカメラだったのに対し、XA2はプログラムオートのカメラです。
自分で絞りを決めることはできないけどシャッターを押すだけで写真をとることができる。
これはカメラに詳しくない人でも扱える仕様だと考えられます。
最大の特徴はボディーと一体になっているバリアーと呼ばれるレンズカバーです。
バリアーを横にスライドさせて開くと中からレンズが現れます。
この形が何ともカッコイイんですよ。
私もこれ仕組みに惹かれてこのXA2を買ってしまったのです。
実物を触ってみるとホントよく考えてデザインされているのがわかります。
すばらしい!
ピント合わせはゾーンフォーカスと言って、レンズ横にあるレバーを動かして行います。
レバーは0.9-1.8m、1.2m-∞、6.3m-∞の3段階になっており、目で見てだいたいの距離で合わせます。
レンズは「オリンパスズイコーレンズ35mm 1:3.5 4群4枚
40年前にズイコーレンズ、どんな写りをするのでしょうか。
XA2を入手した経緯
実はこのXA2、どこで入手したか覚えていない。しかも一度も使ってない。
おそらくバードオフあたりのジャンクから見つけて購入したのではないかと思われる。
形が面白いので「撮影できなくてもいいや、触って遊ぶだけで」的なフィーリングで買ったに違いない。
そんな買い方をしたジャンクカメラが他に数台あるのでこのXA2もおそらくそうだろう。
買った直後にバッテリーを入れてシャッターを切るとどうやらまともに動いているので「そのうちフィルムを入れてテスト撮影してみるか」と考えていたことまでは覚えている。
そのうちやるはずだったテスト撮影まで10年近くかかったことになる。
しかし、テスト撮影まで何年かかろうが「やるぞ」と思ったときがやるときなのだ。
今回使用するフィルムはロモグラフィのネガカラー ISO400。
T PROOF(ティープルーフ)のレビューの時に使ったフィルムと同じもの、残りである。
作例:どんな写真が撮れたかな
ではでき上った写真を確認していきましょう。
▲画面周辺の光量が落ちるトンネル効果が出てます。
コントラストは40年近く前のレンズということを考えると悪くないようです。
▲古いレンズ独特のやさいい描写です。
▲鯉のぼりのウロコもシャープに撮れてます。
個人的にはこのくらいしっかり撮れれば十分ですね。
▲画面の中央から左よりにフレアが出ていますね。
▲こちらのフレアはさらに顕著です。
かなり強いですね。
さすがにこれだけ強いと写真としてSNS等で使うのは難しいなぁ。
フレアの位置や強さがその写真にうまくハマっていればいいのですが、そんな写真が撮れることはめったにないからね。
▲シャープに撮れているようでうが、ひとつ上の写真でフレアが出ているところがモヤっとしてます。
私のXA2はこの位置にフレアが出る傾向があるようです。
特に横から光が来ているときに出るのかな。
▲順光の場合はフレアはほとんど気になりません。
緑、黄色、青などの色は私好みです。
当然のことですがフレアを少なくしたければ順光で撮るのが無難、とくに私のXA2はね。
しかし、順光だけでしか撮らないというのも面白くないし。
簡易フードを自作するかハレキリをすといいかも。
次の機会に試してみようかな。
▲フレアの問題を除けばこういう味のある描写は好きですね。
デジカメの写真にはない魅力です。
まとめ:XA2を使ってみて
オリンパスXA2を使ってみてまず感じたのは
小さくて軽い、そして使いやすい。
である。
ボディサイズ102x65x40mmで重さ200gというのは、35ミリフィルムのカメラの中ではかなり小型の部類に入ります。
レンズにバリアーがついているのでポケットやカバンに入れておくときに安心できます。
レンズを傷つけてしまう心配がないというのは実際に撮影するときに大いに助かります。
露出モートがオートのみなので物足りない部分もありますが距離だけ注意してシャッターボタンを押すだけなので撮影は楽です。
ゾーンフォーカスは3段階で0.9-1.8m、1.2m-∞、6.3m-∞なのですが、どれに設定していても一度カバーを閉じて再度開くと1.2m-∞に戻る仕組みになっています。
一番汎用性の高い距離のゾーンに戻るようにすることによってピンボケを防ぐという考え方です。
よく考えられていますね。すばらしい!
描写のほうは40年近く前のレンズということを考慮すればシャープネスやコントラストもそれなりに高い感じです。
レンズの清掃などメンテを行っていないことを考えると本来は良いレンズと言えるでしょう。
逆光気味で撮ると画面の中央から左側にフレアが出ることがありますが、恐らく私のXA2特有の現象かた思われます。
個人的な意見ですが私はフレア自体を否定しませんが、今回の撮影でのフレアの出方はあまり好きではありませんね。
ちょっと中途半端かな。もっと画面いっぱいにフレアが出てくれたほうが面白い写真が撮れるのではないかと思います。
もしそうなら極端な話、フレアが頻出するフレア専用カメラとして使えるかもとか思ってみたりするのです。
かなりあまのじゃくですね。(笑)
全体として言えば、オリンパスXA2はとても好きなカメラです。
小さく軽いボディ、可愛くて機能的なデザイン。
私はもともと小型軽量のカメラと個性的かつ機能的なカメラが好きでそんなカメラを好んで使ってきました。
XA2はその両方を満たすカメラなのでこれからも使い続けたいと思います。
機会があれば他のXAシリーズも使ってみたい思います。
では、今日も楽しく撮りましょう。