20年ぶりに京セラの T PROOF(ティープルーフ) で桜など撮ってみました。独特の周辺光量低下とコントラストの高さに感動!

こんにちは、いもてぃーです。

先日、防湿庫の整理をしていたら以前使っていた懐かしいカメラを見つけました。
京セラの T PROOF(ティープルーフ)というコンパクトカメラです。
デジカメじゃありませんよ。フィルムカメラです。

それでもってしばらくいじっていたら何だか使ってみたくなってきたのでフィルムを入れて撮ってみることにしました。
周辺光量の低下がありつつもコントラストの高い写りをしてたと記憶してますが今見るとどうでしょうか。
20年近く使ってなかったカメラだけどちゃんと動くかな?

という訳で今回はT PROOFのレビューをお送りします。

T PROOFってどんなカメラ?

T PROOF(ティープルーフ)は1995年9月に京セラから発売されたコンパクトカメラです。
発売時の本体価格は税別で41,000円 でした。
最大の特徴はレンズです。


なんとCarl Zeiss Tessar T*35mm f3.5 を搭載しているのです。
えっ 読めない?
カールツァイス テッサー ティースター 35ミリ エフ3.5
「T*」はティースターと読みます。

カールツァイスのT*レンズと言えば当時CONTAXの一眼レフやGシリーズ、高級コンパクトのTシリーズやTVSシリーズに搭載されていた憧れのブランドでした。

このT PROOFは、そのころ私が出入りしていたカメラ屋でその存在を店員さんに教えてもらい即買いしたものです。
T*レンズがこんなプラスチックのコンパクトカメラについているなんてえらいこっちゃ!
これは買わないわけにはいかない!!

しかもこのT PROOFは生活防水なんですよね。
日常的に使うのにはもってこいなんです。
このようにして当時の私はいつもT PROOFをカバンに入れており何かにつけてはスナップを撮ってました。

能書きはこのくらいにして早速フィルムを入れて撮ってみましょう。
今回使うフィルムはロモグラフィのネガカラー ISO400です。


ビックカメラで 36枚撮り3本パックが1270円(税別)で買ってきました。

一応単価を計算をしてみましょう。
36枚撮り3本パックが1270円、税込みだと1372円。
フィルム一本の値段は 1372÷3=457.3円
写真一枚のコストは 457.3÷36=12.7円
実際はこれに現像代やプリント代などがかかります。
やはりフィルムで撮るとコストはバカにできませんが今回は気にせず先に進みます。

T PROOFの写りを確認

▲おおっ 出ましたね、画面の端が暗くなってます。
周辺光量の低下。トンネル効果です。
しかもコントラストは高め。
思い出してきました。
T PROOFで快晴の空を順光で撮るとこういう写りになるんですよ。

▲早春の多摩川。もっと緑があったほうが絵になりましたね。
こってりした色のりがたまりません。

▲このすっきり感、いいですね。
やさしい風景です。

▲ビルの内側からガラスを通して外を撮影。
正面のビルほうに露出が合ってます。
T PROOFの露出はカメラ任せです。
露出補正はできません。
この写真は悪くないと思うけど、露出コントロールができないのは残念ですね。

iPhoneの写真との比較

次はピンクの梅です。
iPhone7 で撮った写真と比較してみましょう。

上がT PROOF、下がiPhone7 です。
発売日で見るとこの二枚の写真には約20年という時間のひらきがあります。

ぱっと見て空の青がかなり違いますね。
iPhone7(下)はいかにもデジタルで撮った空って感じです。
梅のピンク色も鮮やかです。

一方、T PROOF(上)の空の青も鮮やかですかやっぱりフィルムの色ですね。
空にはトンネル効果が表れています。
梅のピンク色もうすくて、あらためて「フィルムの写真だなぁ」って感じます。

現代のスマホの写真と20年前のフィルムカメラの写真、どちらが好きかは好みの問題ですね。

T PROOFで桜を撮る

T PROOFにフィルムを入れたのがちょうど桜の時期だったのでここぞとばかりに桜を撮りました。

▲この空の色と桜の色はまさにネガフィルムの色ですね。
肉眼で見たときのようなうすいピンク色は再現できてません。

▲こちらはややピンクが再現されています。
T PROOFの特徴であるコントラストの高さが出ています。

▲フィルム時代のT*レンズでとらえた風景。
現代のデジカメでは表現できないある種の美しさを感じます。
さずがカールツァイスのT*レンズです。素晴らしい。

▲ 駅前ロータリーの桜
デジカメほどではありませんが細かいところまでシャープに写っています。
当時、このシャープさとコントラストの高さがとても好きでした。
撮れる写真がとても美しくてこのカメラで撮ると写真が上手くなったように錯覚したものです。

今回は写真屋さんにフィルム現像とデータのCD-Rへの書き込みを同時にお願いしました。
プリントは必要ないのでナシです。
上がってきたCD-Rの中の写真を調整せずに載せています。

フィルムをスキャンしてCD-Rに書き込むときに色や明るさなどどうなるのか心配でしたがひどい色かぶりもなくて安心しました。
自然な感じの写真になっているのではないかと思います。

私の記憶の中の以前見ていたフィルム写真の色と比べてみようとしたのですが記憶がすっかり現代のデジカメの色に上書きされてしまいわからなくなってしまいました。(笑)

今のデジカメの色やスマホアプリのフィルターの色ってそれだけ強烈なんですね。
あらためて実感しました。

まとめ:20年ぶりにT PROOFを使ってみて

約20年ぶりにT PROOFにフィルムを入れて撮ってみました。

まず初めに安心したのは問題なく動いてくれたことです。
防湿庫の中とは言え20年間という長期間放置してあったにもかかわらずしっかり動いてくれたことに感謝したいです。
京セラさん、ありがとうごさいます。

T PROOFというカメラ

T PROOFはコンパクトカメラというカテゴリーに位置しています。
フィルムを入れてシャッターを押すだけで写真を撮ることができるカメラです。
フィルムの巻き上げ、巻き戻しは自動でやってくれます。
ISO感度の設定も自動でやってくれます。

デジカメと違ってフィルムカメラのISO感度はフィルムに依存します。
簡単に言うと、このフィルムはISO100とか、あのフィルムはISO400というふうに決まっています。
ISO感度を変更して撮影するには別のISO感度のフィルムに入れ替えないといけないのです。
デジカメに比べるとかなり不便ですよね。

そんな不便さいっぱいのフィルムカメラの時代、コンパクトカメラというのはなるべく簡単に写真が撮れるように作られていました。
その中にあって、T PROOFはフィルムを装填してシャッターを押すだけで写真を撮ることができるお手軽カメラを装いつつもカールツァイスT*レンズを搭載しているという妙にマニア心をくすぐる存在でした。

T PROOFで撮った写真

実際に出来上がった写真を見て新鮮な感動を覚えました。そして同時に懐かしさも…

デジタルカメラの彩度の高い色に慣らされた目でT PROOFで撮った写真を見るとある種の優しさを感じました。
デジタルのような派手さはありませんが、なんかこう美しいんですよね。写真の中の風景が。

見た目はごく普通のコンパクトカメラなのにカールツァイスのT*レンズを搭載。
かつてこのギャップに驚いて、そして気に入って即買いしました。
さらに生活防水。これが地味にいいんです。
あえて濡れやすい状況で使うつもりはありませんがやっぱり水に対して安心感があります。

現在、写真はもちろんデジタルがメインですが、これからもT PROOFでいろんなものを撮りたくなってしまいました。
という訳でまた近いうちにT PROOFにフィルムをセットして出かけたいと思います。

では、今日も楽しく撮りましょう。

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