こんにちは。
あれもやりたい、これもやりいと思っていながらほとんど手をつけられないいもてぃーです。
今回はそんな私がなにげに見つけた本を紹介したいと思います。
タイトルは「たいてのことは20時間で習得できる」です。
どうでしょうか。このタイトルを聞いてどんな内容なのか興味を持ったかたも多いのではないかと思います。
この本の筆者は自称「学習中毒」のジョシュ・カウフマン氏。
彼のやってみたいことリストは日々際限なくふくらんでいっており、やりたいことはヤマほどあるのに時間がまったく足りない状態だといいます。
カウフマン氏はこの本の中で新しいスキルを素早くみにつける方法「超速スキル獲得法」というものを紹介しています。
「超速スキル獲得法」というとなんだか怪しい感じがしてしまいますが、内容はいたってマトモ。
当たり前のことが語られています。
「小さな当たり前」をたくさん積み重ねて成果を出すみたいなイメージです。
この本の中では「超速スキル獲得法10のルール」と「効果的学習のための10の基本ルール」というのがメインで語られています。
今回はこれらのルールを簡単な説明とともに紹介したいと思います。
まずはじめにこの本の構成から
まずはじめにこの本の構成から説明します。
この本は大きくふたつのパートに分かれています。
前半の第1章から第3章は、筆者の自己紹介と超速スキル獲得法について書かれています。
後半の第4章から第9章までは筆者が実際にスキルを習得したときの様子が詳しく書かれています。
「超速スキル獲得法」だけを知りたいなら前半だけ読めば十分です。
後半はヨガ、プログラミング、囲碁、ウクレレ、ウインドサーフィンを筆者が習得する過程が書かれているのですが、結構長いです。
自分が習得したいものと同じものや共通することがあれば参考にしてみてください。
では早速ポイントだけ見て行きましょう。
まず超速スキル獲得法10のルールから
超速スキル獲得法10のルール
これ、いきなり本書のキモです。
超速スキル獲得法10のルールは以下の通りです。
1 魅力的なスキルを選ぶ
2 一時に一つのスキルにエネルギーを集中する
3 目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
4 スキルをサブスキルに分解する
5 重要なツールを手に入れる
6 練習の障害を取り除く
7 練習時間を確保する
8 すぐにフィードバックが返ってくる仕組みをつくる
9 時計のそばで一気に練習する
10 量と速さを重視する
本書ではずべてに説明がありますが数が多いのでひとつずつざっくりと見ていきましょう。
1 魅力的なスキルを選ぶ
何を習得するか決める。夢中になれるものほど習得のスビードは速くなります。
2 一時に一つのスキルにエネルギーを集中する
習得するものは一つに絞り、できる限りエネルギーを集中させましょう。
他のことは一時保留にします。同時にたくさんのことに手を出してはいけません。
3 目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
これで十分と思えるレベルを決めます。
ちょっと手を伸ばせば届くレベルが最適。
”超速スキル獲得法の目的は世界のトップレベルに到達することではない。必要十分なレベルに最速で到達するのが狙いであって、完璧など目指していない。
そう、「完璧を目指さない」というのがポイントです。
4 スキルをサブスキルに分解する
習得しようとしているものを小さなパーツに分解する。この小さなパーツを本書では「サブスキル」と呼んでいます。
”たとえばゴルフをプレイするというのも、様々な部品の集まったスキルだ。正しいクラブを選び、ティからボールを打ち、バンカーから出し、パッティングを決める。
この一つ一つが「サブスキル」と呼ばれています
そして最も効果が期待出来るサブスキルの習得に集中すること。
こうすると少ない努力でたくさん上達できます。
5 重要なツールを手に入れる
スキルの習得や練習のために必要なものや環境を準備しましょう。
予算内で入手できる最高のツールは何か考えること。
6 練習の障害を取り除く
たとえば、練習に必要なものを探す、準備しておかなかったなど。これでは実際に練習を始める前に余計な時間がかかってしまいます。
他には、道具や環境の利用に時間制限があるとか。
テレビ、電話やメールの着信音で集中できない。
恐れ、迷い、恥ずかしさなどの集中を妨げる感情。
どれも練習を妨げてスキル獲得を遅らせることになるので必ずこれらの障害を取り除くか対処法を考えておきましょう。決して意思の力で乗り越えようとしてはいけません。
7 練習時間を確保する
練習時間は作るしかありません。「時間があるときにやろう」ではダメです。
付加価値の低い時間の使い方を洗い出しその時間を練習に充てましょう。
1日最低90分確保するのがオススメ。
練習を始めたら目標のレベルに達するか20時間に達するまで何があってもやり続ける。
これはスキル獲得の初期段階が特に辛く感じるからです。ちょっとした困難にぶつかっても諦めないように最初から20時間は頑張ると決めておいたほうが我慢できます。
8 すぐにフィードバックが返ってくる仕組みをつくる
どれほど上手く出来ているかという情報がなるべく早く帰ってくるようにすること。
コーチやメンターのアドバイス。ビデオカメラ。パソコンのソフト。トレーニンググッズなど。
これらを練習過程に組み込みましょう。
9 時計のそばで一気に練習する
タイマーを20分にセットしてスタートしたらアラームが鳴るまで脇目も振らずに練習しましょう。どんなことがあっても実行すること。
これなら疲れやイライラがあっても練習することができます。
1日に3~5回この練習をすれば短時間での進歩が期待できます。
10 量と速さを重視する
完璧を目指そうとせず、できるだけ速くたくさん練習すること。
練習の初期の段階では質より量とスピードが重要です。速くたくさん練習するほど習得のスピードは上がります。
以上が超速スキル獲得法10のルールです。
いかがでしょうか。当たり前のことばかりですよね。
でもこの当たり前のことがちゃんとできているでしょうか?
これだけのことを徹底して取り組んでいる人はそうはいないように思えるのは私だけでしょうか。
つづいて効果的な学習のための10の基本ルールです。
効果的な学習のための10の基本ルール
これはスキル習得に役に立つ考え方や行動の知識です。
1 スキルとそれに関連したトピックについて調べる。
2 わからなくてもやってみる
3 心的モデルと心的フックを知る
4 望んでいることの「逆」を想像してみる。
5 実際にやっている人の話を聞いて想像を立てる。
6 環境から気が散る要素を取り除く。
7 覚えるために間隔をあけて反復と強化をする。
8 チェックリストとルーティーンを設ける。
9 予測を立て検証する。
10 自分の生物学的欲求を大切にする。
それではひとつずつ見ていきましょう。
1 スキルとそれに関連したトピックについて調べる。
ウェブや書籍、DVDなどでこれから習得するスキルに関連がある資料を集めましょう。
目的は最も重要なサブスキルや構成要素、早く練習するのに必要なツールを知ることです。
スキル習得のプロセス、全体像をつかむことが重要です。
2 わからなくてもやってみる
習得したいスキルについてリサーチすると理解できない概念や考え方に出くわしますがこれは当たり前のこと。むしろ困難に自分から向かっていくぐらいの気持ちでやりましょう。
わけが分からないまま飛び込むのが嫌だという気持ちこそがスキル獲得を阻む最大の感情的障害です。
3 心的モデルと心的フックを知る
繰り返し登場する概念や技術を「心的モデル」と言い、新しい概念を覚えるのに役立つ類似性や比喩を「心的フック」と言います。
例えばウェブサイトの立ち上げを習得する場合、よく出てくる「サーバー」という言葉が「心的モデル」であり、「サーバー」の働きは「図書館の司書」に似ているというのが「心的フック」です。
「サーバー」を「図書館の司書」と同様の働きをするものと考えると理解しやすくなるということです。
このような「心的モデル」や「心的フック」をたくさん見つけておくとスキルの習得に役立ちます。
4 望んでいることの「逆」を想像してみる。
最悪の事態、最悪の結果を考えると重要な要素に気づくことができます。
カヤックの習得を例に挙げると、最悪の事態とは水中でひっくり返って起き上がれない状態ではないかと考えたとします。
すると、ひっくり返ったカヤックを正しい状態に戻す方法を学ぶ事が重要だと気づきます。救命胴衣やヘルメットも必要だと考えるようになります。
5 実際にやっている人の話を聞いて想像を立てる。
目標とするスキルをすでに身につけている人に話を聞くとそのスキルについての思い込みや誤解を解くことができます。
6 環境から気が散る要素を取り除く。
練習を始める前に気の散りそうな要素をできるだけ取り除いておくこと。
気が散る原因には電子的なものと生物学的なものがあります。
電子的なものはテレビ、電話、インターネットなど
生物学的なものは家族、同僚、ペットなどです。
どちらも対処法を考えておきましょう。
7 覚えるために間隔をあけて反復と強化をする。
復習することによって記憶が強化され、脳がそれを長期記憶に組み込む助けとなります。
情報を素早く思い出すことが必要なスキルの習得にはフラッシュカードアプリを使うのがオススメ。
そうでないスキルの習得ではフラッシュカードはやめて練習や実践の時間を増やすのがいいでしょう。
8 チェックリストとルーティーンを設ける。
ほとんどのスキルには決まった手順があります。
練習のたびにしなければならないことの確認にはチェックリストが便利。
ルーティーンとは一連の動きのことでルーティーンを決めておくとスキル習得のための練習に毎回同じように取り組むことができます。
9 予測を立て検証する。
スキル習得の過程では試行錯誤が欠かせません。仮説や検証結果をノートなどに記録しましょう。
10 自分の生物学的欲求を大切にする。
タイマーを利用して60~90分練習したら休憩を取りましょう。必要ならもっと細かく区切ってもいいでしょう。
これら10のルールは全て使う必要はありません。習得するスキルに有効なものだけ利用しましょう。
まとめ:さらに重要なことだけおさらい
簡単にまとめるつもりがかなり長くなってしまいました。
こんなに長いと全体を把握しづらいのでここではさらに思いっきり削って重要なことだけ本書から引用してまとめてみます。
まず、「超速スキル獲得法」は何を目指すものかというと
本書のテーマは必要十分な能力をどうやって身につけるかであり、世界一流の技を習得する方法ではない。
「超速スキル獲得法」はプロレベルのスキルを身につける方法ではなく自分に必要なレベルのスキルをより速く身につける方法です。
なので到達したいレベルは高くしすぎないようにしましょう。
では超速スキル獲得法とは具体的にどんなものかというと
超速スキル獲得法とは、習得したいスキルをできるだけ小さなパーツに分解し、そのうち特に重要なものを見極め、まずそれを意識的に練習するというプロセスである。
超速スキル習得法は、大きく四つのステップに分かれる。
(分解)
スキルをできるだけ小さな「サブスキル」に分解する。(学習)
賢く練習できるように、また練習中に自己修正ができるように、個々のサブスキルについて十分な知識を得る。(除去)
練習の邪魔になる、物理的、精神的、感情的傷害を取り除く。(練習)
特に重要なサブスキルを少なくとも20時間練習する。
これらのステップを確実に行うのことこそが超速スキル獲得法です。
最低でも合計20時間の練習が必要です。
リサーチはできても実際に練習ができない、続けられないという人が多いのではないでしょうか。
途中でやめてしまう人に多いのは「早く上手になりたいがかなかなうまくならない」と考えてしまうケースです。
即座に結果が出るわけではない。すぐに満足感を得たいという欲求こそ、新しいスキルをあまり早く習得できない大きな原因の一つなのだ。
先にあげた「超速スキル獲得法10のルール」を実際にこなし、さらにその上でサブスキルの練習を最低合計20時間行うのです。
練習に集中すれば20時間はあっという間でしょう。
問題は、あなたが目的を達成するのにどれだけの本気の練習が必要か、だ。たいていはあなたが思うよりずっと少ない。
目標としたレベルにいつまでも達することができないのではないかと不安になることもあります。
過剰な期待と不安は挫折につながります。
練習を始めたら余計なことは考えず脇目も振らずに練習することです。
練習するときは練習することしか考えないようにしましょう。
20時間を過ぎる頃には何らかの変化があなたに訪れることを信じて。
こういうことをやってみたい。ああいうことができたらいいな。
そんなことが実際にできるようになるって何と素晴らしいことでしょう。
その素晴らしさを人生の中で実現させるために注意深く、そして愚直に進んでいきましょう。